不眠男の夢日記

夢日記兼ポエム置き場です。あまり夢を見ないので更新されないかもしれません。タイトルに日付が入ってるのが実際に見た夢で、その他はポエムです。

2019年9月28日

枯れかけた雑草の藪に若い男女がいた。

二人はひと目で高校生とわかるような、きれいな制服を着ていた。それがなぜだかその世界には似つかわしくないように思える。

少し着古しただけでほころんでいないブレザーも、折り目がある程度残ったスラックスも、まっすぐにプリーツの入ったスカートもこの世界には既に残っていないもののように思われた。

世界は文明を忘れてしまうほど、ひどく疲れていた。

しかし、少年と少女がお互いを見つめあう瞳だけは、暖かく、そこに愛を確信しているように感じた。

ふと、気がつくと二人はただの肉の塊になってしまった。なぜそうなったかはわからない。

少女であったものの腕の中には、少年であったものの心臓が強く抱きしめられていた。

二人がどんな形になっても、暖かな気持ちのままでいることは確かだった。